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関東で予想されている夏の電力不足、 ものすごく深刻な問題だと思います。 単に、エアコンなどの身近な電気製品が使えないとかの問題にとどまらず、 今の日本の社会そのものが、 家の構造、都市の構造、社会のスピード、仕事量など、スケジュールなど、何から何まで、 電気が十分にあることが前提に成り立っています。 これまでの、マスコミにのせられ 商戦にのせられ(省エネ商品が売れる、施設の電気代など経費が節約できるetc)してきた 「省エネごっこ」とは、わけが違います。 身近なことでイメージしてみるのが一番かと思います。たとえば… 今、冬から夏に向かう時期ですよね。 気温も、戻ったりしながらもだんだん暖かくなっています。 この時期、部屋がどこ向きかに関わらず、外よりも部屋の方が寒い、 という経験って、誰でもしたことあると思います。 これって、部屋の中の床や壁、家具などのあらゆる備品が、 まだ冬の冷え切ってた温度を残しているから。 逆に、10度を下回るような日でも、 真冬の、同じ気温のときほどには寒く感じなかったりします。 これまた同じように、日常の気温の上昇に伴って 部屋の床や壁、家具などのあらゆる備品の温度が少し上がっているから。 空気の温度自体は真冬と同じでも、 部屋の全てが冷え切っている真冬とは、体感温度は違います。 それを踏まえて、夏をイメージしてみて下さい。 床も壁も家具も備品も、部屋の中のあらゆるものが真夏の温度になっています。 仮に今体感する気温35度と、真夏に体感する気温35度は、 数字上は同じであっても実際には違う ということ。 こうした環境の中、 例えば冷蔵庫は、庫内温度を保つために、すごい勢いで冷します。 モーターを回す、熱を発生させる、部屋の温度はさらに上がる、 となります。 そして、今の家の造りは、 隙間風が吹いていた昔の木造家屋と違って、とても機密性が高い。 つまり、熱がこもる構造です。 外を見れば、 ビルやマンションといった建物では、 真夏の光と熱を全て吸収して、大気中に熱を供給し続けます。 ただの更地に比べ、その表面積ははるかに大きく、 熱や光を受け止め貯めこみ放出する量は、 更地だった場合や個々の住宅だった場合に比べて膨大になります。 夏が異常に暑いと、なんでも「地球温暖化だ」の呪文を唱えていますが、 実際には、地球云々ではなく、こうした構造上の問題がかなりあると思っています。 例えば住宅が建て込んでいる場合、屋根部分だけが太陽を受け止めることになりますが、 四方からその姿が確認できるようなビルの場合 (法規制で緑地を作ったりと、ある程度空間を空けて密集しないようになってますよね)、 屋上部分のみならず側面も建物の表面全体が、 そうした蓄熱、放熱の巨大な物体と化します。 車しかり、電車しかり、アスファルトの道路しかり。 …という社会に今身を置いているわけです。 夏場、もし計画停電がなかったとしても エアコンの使用を控えるなどの呼びかけはあるはず。 でも、そういうことで、その控え方によってはとてもキケンだと思います。 事情が許すなら、早め早めに水シャワーを浴びるとか行水する など どうぞバカにしないで、真剣に心のどこかに引っ掛けておいて下さい。 また、お勤めの方は、保冷材を首や脇に挟んでおくとか、 毎日ペットボトルに水を入れて冷凍しておいて、 それを同様に首や脇に当てて体温調整を助けるなど、覚えておいて下さい。 今から植物を植えて、グリーンカーテンなどを用意なさるのもいいかとは思いますが、 これはあくまでも 冷房あっての補助 に過ぎません。 部屋の中の全てのものが夏の温度になっていて、 なおかつ外気はドライヤーの熱のような状態です。 グリーンカーテンがあるから大丈夫、など過信なさらないように。 冷房に制限がある場合は、早めに水を浴びて体を冷すのが一番です。 【関連エントリー】 冷房温度に言いたいことあり(1) 冷房温度に言いたいことあり(2) 冷房温度に言いたいことあり(3)
by xiaokobamiki
| 2011-04-22 21:08
| xiaokobamiki的思考
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